EYEWEAR PEOPLE vol.1 川辺圭一郎さんに聞くアイウェアのSTYLE SAMPLE
某アパレル会社にて12年間、販売員を経てPRとして長年活躍されている川辺 圭一郎さんに、アイウェアを使用したスタイリングを紹介していただき、アイウェアに纏わるお話を伺いました。
いつもinstagramを拝見させていただいているのですが、とある時期から全てのスタイリングにアイウェアを取り入れられている様に見受けられまして、何かきっかけがあったのでしょうか?
「アイウェアをスタイリングに取り入れるようになったのは3年ほど前だったと思います。
それまでは割と目が良かったのですが、ちょうどコロナが流行し出したタイミングで視力の低下を感じました。
以前は伊達メガネでいくつかアイウェアを所持していたのですが、度入りのレンズを入れ始めてから服との組み合わせが面白いなと思い収集し始めました。
元々はOLIVER PEOPLESやEYEVANなど馴染が良くあまり癖の出ないものでスーツのスタイルに合わせる用に購入していました。
視力が低下し始めて初めて購入したのがLESCAのもの。
淵の太いクラウンパウントのフレームを選びました。
存在感のあるフレームを選び始めて、それを機に髭も生やし始めました。」
日々スタイリングを決める際のマイルールはありますか?
「まず天気を見て、靴から決めます。晴れていればレザーソール、雨の日はラバー等。
その次に上下、インナー。眼鏡はアクセサリーと同じ感覚なので最後に決める事が多いですね。靴やベルトの金具とカラーを揃えるとスタイリングにまとまりがでる気がしていてそこを揃える事もあります。シルバーならシルバー、ゴールドならゴールド。」
今回スタイリングを組んでいただく際に2本のアイウェアをセレクトしてくださいましたが、それぞれをセレクトされた理由を教えていただけますか。
「ヴィンテージと、新しいものを1本ずつ対比になる様に選びました。また、それぞれイギリスとフランスで自分が一番好きなファッションの国というのも理由の一つです。実際に出番も多い2本になります。」
1960's~1970’s Alpha works
jacquesdurand"PITCAIRN"のONスタイル
「ブレザーにウエスタンシャツ、ラングラーのパンツという80‘sのフレンチドレススタイルにしました。
ここにアイウェアもフレンチヴィンテージを持ってきてしまうとコスプレっぽくなってしまうので、あえて今のブランドでモード感のあるjacquesdurandを選びました。
このフレームには15%の濃度のブルーのカラーレンズを入れています。」
Jk: CARUSO
Shirts: Rockmount Ranch Wear
Pt: Wrangler
boots: Tony Lama Boots
jacquesdurandのOFFスタイル
「MA-1に古着のニットの組み合わせは80‘sのフレンチカジュアルを意識しました。
ジャケットが今っぽい形なので、力強い印象のjacquesdurandを合わせるとバランスが良いです。クラシック×現代の融合。
仕事柄ドレススタイルをすることが多く、OFFのスタイルもどこか綺麗目なスタイルになりますね。」
Jk: OUAT
Knit: French army
Pt: Bernard Zins
Shoes: F.LLI Giacometti
Alpha WorksのONスタイル
「CARUSOのスーツにGodardのシャツ、靴はJOHN LOBBというイタリアとフレンチをミックスしたスタイリングにしました。
アイウェアが強いものだと、強く見えすぎるので馴染みの良いヴィンテージのアイウェアを合わせました。イギリス派生のアイウェアにイギリスルーツのスーツを合わせています。スーツのスタイリングの際のアイウェアは日本であればできるだけ馴染みの良いアイウェアを選ぶのがベター。
靴の金具やベルトの金具に揃えた方が正統に見えますね。」
Suits: CARUSO
Shirts: Godard
Shoes: JOHN LOBB
Alpha WorksのOFFスタイル
「このスタイリングはBack to the futureをオマージュしています。
映画の中でネルシャツ、デニムジャケットにダウンベストを合わせていてそれをオマージュしました。ダウンは80’sのもの。
Back to the futureの時代背景に合わせてヴィンテージのフレームでまとめました。
デニムジャケットにゴールドのフレームは昔ジョンレノンがやっていた組み合わせなのでデニムジャケットもWranglerベースの現行のもの。スウェットはスヌーピーのスウェットのボディにGODARDがプリントされたものです。元DOVER STREETのバイヤーをされていた方がされているお店で購入しました。
(@godard_haberdashery)今イチ押しのお店です。」
Downvest: 70’s The North Face
Denim jk&Denim pt: WARDER
Sweat: Godard Haberdashery
Shoes: KAPTAIN SUNSHINE×Padmore&Barnes
スニーカーやお洋服はカルチャーが確立されているイメージが強いですが、アイウェアのカルチャーとしての面白みを教えていただけますか?
また、アイウェアのアイコンの様な方がいらっしゃれば教えて下さい。
「その時々の時代によってアイコン的な方がいて、それに紐づくかっこいいスタイリングの組み合わせが見つかるのが面白いです。
サンローランが掛けていたアイウェアや映画ででてくるものなど。文化的な面白さがあると思います。
日頃から映画ではアイウェアやそのスタイリングを意識してみる事が多いです。
また、自分の中で掛けたい形の気分が変化していくのでアップデートしていきたくなるのも面白みの一つに感じます。
この形が欲しいなと思って形で調べるといろいろなブランドを知る事ができて、そこから眼鏡屋さんに行ってみたりするケースが多いですね。
実際にアイウェアにはまってから数多くの眼鏡屋さんを訪れました。
個人的にアイウェアが似合うなと思っている方だと、フリーランスでPRをされている田中 遥(@yotanaka1109)さん。いつも個性的なアイウェアを掛けているのですがどのアイウェアもとっても似合っていますね。」
最後に、アワストに出品されているアイウェアの中でチャレンジされてみたいモデルはありましたか?また、アワストを体験されてみての感想もお伺いしたいです。
「MYKITAはずっと気になっているブランドで、ダブルブリッジやMaison Margielaとのコラボレーションモデルが気になりますね。
既に廃盤になってしまったものに出会えるのは魅力的です。
後、サーモント型にチャレンジしてみたかった事をアワストを見て思い出しました。
使っていないフレームも幾つか持っているので今後出品にもチャレンジしてみたいです。
個人的に眼鏡は革靴に近い所があるなと思っていて、革靴が好きな人はみんな知識を発信したかったりするので、アイウェアももっとそういう知識を得る事ができる場、コミュニティーがアワストを通じて形成されると面白いのではないかなと思います。
世界的にも日本のユーズドはクオリティが高いというイメージが付いているので今はまだ確立されていないアイウェアのユーズド市場は非常に可能性があると感じます。」